食品クレームの原因究明と顧客満足

食品クレームの原因究明と顧客満足

消費者からのお申し出があると、現品をお預かりしたうえで原因究明をし、再発防止に努めその結果をご報告という流れになります。

製造工程の不具合をわざわざ教えてくださるのが消費者からのお申し出です。不具合がないように製造していても、思わぬところに穴があるものです。教えていただかないと気づくことができないことがほとんどですので、消費者からのお申し出はありがたいことであります。

お申し出を受けたら原因究明をしてご報告申し上げるわけですが、消費者が望むものは消費者によっていろいろ異なります。

顧客満足対応

なぜそうなったか知りたい

「今後も使いたいけどまた同じことがあったら不安なので改善してほしい」というタイプの消費者です。品証の業務と目指す方向が同じなので、真面目に一生懸命品証の業務を行うことで顧客満足が達成されます。

目の前の不具合をなんとかしてほしい

なぜそうなったかより、今目の前の問題を解決してほしいタイプの消費者です。例えばごはんの用意をしているときに不具合に発見し、ご連絡いただく場合です。ごはんの時間に間に合うように代替品を持って伺ったり、期待を裏切った思いを受け止めたりしなければなりません。

顧客満足のためには品証的スキルとは少し違ったスキルが求められます。

企業の反応を見たいなど

滅多にない状況に遭遇したことを話題にしたい、口止め料として商品代金の何倍ものものがもらえるんじゃないかと期待されたりすることもあります。人生で何度も不具合に遭遇することはないですから、企業側にとっては時々あることでも消費者にとっては一生で一度のことかも知れませんのでついつい思ってしまうこともあるでしょう。

こちらも品証的スキルとは少し違ったスキルが求められます。

反社会的な場合

お客様ではないので顧客満足対応ではなく、危機管理対応に切り替えて対応しなければなりません。保険会社や弁護士などに助言を求める場合もあるかと思います。

消費者対応スキル

製造工程の不具合の原因究明と再発防止だけでは、消費者の満足が得られない場合もあります。

ACAPや関西ではお客様満足研究会など、消費者対応の方法を教えてくれる団体もありますので参考にしてみてください。