食品への異物混入防止対策 プラスチック、ゴム編
- 2019.10.16
- 異物混入防止対策
輪ゴム
書類や給与明細、掲示物、検便容器、事務所で印字したラベルなどを輪ゴムで束ねて工場に持ち込んでいる場合があります。
輪ゴムは飛んでいって製品に混入したら大変ですので、工場持ち込み禁止品に指定します。また事務部門にも工場持ち込み禁止品であることを周知し、100円ショップで売っているような書類ケースなどに切り替えましょう。
納品書や製袋などに輪ゴムが使われている場合は、業者と交渉して輪ゴムの使用をやめてもらいましょう。無理な場合は受入時に輪ゴムを外すようにし、外した輪ゴムを入れる容器を用意しておきます。
テプラ
「置き場所を表示しなさい」、「中身を表示しなさい」と言われるので、テプラを貼りまくっていると思います。
しかし時間と共に劣化して破れかけていたり、剥がれかけていたりする箇所が出てきます。剥がれかけているものは剥がす、剥がれかけたら速やかに作り直して貼るようにしなければなりません。
テプラの強力粘着タイプもありますが、個人的にはそれほど効果を実感できませんでした。ビーポップのほうが強力のように感じます。
金属には電解マーキングなども使っていました。
タワシ
水が浸みて微生物が増殖するので、今の時代にシュロのタワシを使っている工場はさすがにないと思います。しかしその使い勝手から樹脂製のタワシを使っているところもあります。
タワシの毛は古くなるにつれ抜けやすく、折れやすくなります。交換日を決め、定期的に新しいものと交換しましょう。タワシの毛が短くなるまで使い込んでいたり、いつ交換したタワシなのかわからなくなっているのはいただけません。
機械のネジ部分や板の隙間、金属の折り返しなどに毛が挟まって抜けることが多いです。洗浄後はかならずこれらにタワシの毛が挟まっていないか点検してから生産を開始しましょう。
金属を練り込んだ樹脂の毛を使用したブラシもありますが、非常に高価です。金属探知機を通過する方向や通過する位置によっては検知&排除できない場合もありますので、安価なタワシを頻繁に交換した方が効果的な場合もあります。「金探で排除されるから大丈夫」と安心せずに、毛が挟まっていないかの確認を日々行うことが必要です。また、古くなったら毛が折れるので、折れやすくなる前に交換をしましょう。
最近は、タワシをやめてネットスポンジに切り替える工場が増えてきました。製造はタワシを使いたがって抵抗しますが、やはりタワシの毛の混入が続いてしまうので変えているようです。
このほかに洗浄テントや洗浄室を設け、レインコートを着て、高圧洗浄機のみで洗う工場もありました。タワシもブラシも使わないので洗浄用具の異物混入は起きません。
プラコン、ばんじゅう
破損しているプラコンを大事に使い続けている工場もあります。古くなるともろくなりますので、割れが目立つようになったのは入れ替えの時期と言うことです。新しいものと入れ替え、その後の入れ替えのタイミングも計画しましょう。
新しいプラコンには購入年月を入れておくと、経年劣化時に交換すべきプラコンを特定しやすくなります。
新しいプラコンは文字やマークを入れた部分にバリが出ていることがあります。バリを点検し、バリを取り除いてから工場に入れましょう。
掃除用具の柄
ほうきやデッキブラシ、水切りワイパーなどの柄がビニールで覆われているものがあります。掃除中にぶつけたりして、その傷が元になって破れてくることが多いと思います。破れるのは仕方ないのですが、そのまま大事に使い続けている工場があります。破れてきたら新しいものと交換しましょう。
もしくはビニールで覆われていない金属製の柄のものを選ぶと良いでしょう。
カラーマグネット
落としたりするとプラスチック部分がよく割れます。マグネットバーのほうが安全です。
Oリング
Oリングはどうしてもゴム製でなければならないところでもあります。機械を分解して洗浄する際に点検し記録に残すようにしましょう。
ここで注意が必要なのは切れてしまった場合です。切り口を合わせてもよくわかりません。たぶんこの箇所が切れただけで紛失した部分はないだろう、と早計に判断するのは危険です。直径が同じものと重ね合わせ、ちぎれてなくなった部分はないか確認しましょう。
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