フードセーフティージャパン2024 食品工場における毛髪検知器の導入効果
2024年10月9~11日に東京ビッグサイトで開催されていたフードセーフティージャパン2024の出展者セミナーで、毛髪混入防止対策についてお話しさせていただきました。
10月9日14:00~14:45の枠は申し込み開始から1週間ほどで枠が埋まってしまいました。当日の飛び入り参加の方も入っていただけるように、定員の140席の8割ほどで締め切る設定になっているそうです。無料なので「申し込んでも来ない方が2割ほどいる」とのことで140席の2割増しまで枠を増やし、事前申し込みを再開してもらいました。
10月9日は164人の方がお越しくださり、急遽増設した10月10日も19人の方がわざわざお越しくださいました。(椅子を追加したものの、立ち見になった方々申し訳ございませんでした。)
私のつたない経験談を聞いてくださいましてありがとうございます。心より御礼申し上げます。
今回のテーマ
今回はコトヒラ工業様との共同開催でしたので毛髪混入が8割減った事例に加え、この事例から見えてきた理論を元に開発された毛髪検知器についてもお話ししました。
詳しくはこちらの記事を参考にしていただくとして、毛髪混入防止対策は工場入場前に取り除くことがポイントになります。なので工場入場前にもれなく全員がかけ残しがないように粘着ローラーがけをすると、毛髪混入のお申し出は激減します。どのように粘着ローラーを転がせばかけ残しが無くなるのか考えて作成したのがこちらの動画マニュアルです。
もし工場入場前に「作業服表面のどこに毛髪が付着しているか」がわかるようになれば、毛髪混入防止対策をより確実にすることができます。作業服上の付着毛を見つける機械(毛髪探偵)を開発されたのがコトヒラ工業様です。
毛髪探偵による付着毛検知
センサーに両手を近付けると撮影が始まり、撮影が終わると毛髪がどこに付着しているか教えてくれます。
製品から検知するタイプの毛髪検知器
製品の毛髪を検知する毛髪検知器もあります。しかしこのタイプの毛髪検知器を使っても表面に付着している毛髪しか検知できません。製品の「内部」や「裏側」は検知できないので、期待しているほどの効果は上げられないと思われます。しかもラインごとに導入が必要になってきます。それなりの額の設備投資が必要になり、コスパは良くありません。
製造機械がこすれるなどして発生する可能性がある金属異物と異なり、毛髪は工程内で発生する異物ではありません。食品工場用の作業服を正しく着用していれば作業服の下で毛髪が抜けても製品に入る可能性は低いはずです。金属探知機のように末端で検知しようという考えではなく、毛髪混入を防止するには頭を切り替える必要があります。
やはり工場入口で抜け毛をシャットアウトすることが一番効果的でコストパフォーマンスも高くなります。今までは作業者全員がくまなく粘着ローラーを転がせるようになるまで根気よく教育する方法しかありませんでした。しかしコトヒラ工業様のおかげで機械の目で効率よく作業服のどこに毛髪が付着しているか見つけてもらう選択肢もできました。毛髪混入でお困りの皆様はどちらの手段を選択されますか?
毛髪探偵のお問い合わせ
下記フォームからお問い合わせいただくと、毛髪探偵を開発したコトヒラ工業様の担当者につながります。「お気軽にお問い合わせください」とのことでした。
毛髪混入防止対策の記事一覧
番号順に読んでいただければわかりやすいかも知れません。
- 食品への異物混入苦情件数
- 食品への毛髪混入と報告書
- 食品工場の一般的な毛髪混入防止対策
- 食品工場が取り組んでいる更なる毛髪混入防止対策
- 食品への毛髪混入経路
- 食品への毛髪混入を防止するための粘着ローラー(コロコロ)
- 食品工場に於ける粘着ローラー(コロコロ)がけの重要度
- 食品工場に於ける正しい粘着ローラー(コロコロ)がけとは?
- 毛髪混入を防止する正しい粘着ローラーがけ(コロコロ)の手順
- 食品への毛髪混入対策の検証
- 食品への毛髪混入を防ぐ粘着ローラー(コロコロ)がけの教え方ポイント
- 食品工場での新人教育 毛髪混入対策編
- 二人で行う粘着ローラー(コロコロ)がけ
- 食品工場に設置すべき粘着ローラー(コロコロ)の本数は?
- 毛髪混入防止対策に効果的な粘着ローラー(コロコロ)の形状は?
- 食品工場入口で粘着ローラー(コロコロ)がけにかかる時間
- 粘着ローラー(コロコロ)がけの撮影方法
- その他
- 毛髪混入が前年比21%にまで減少した粘着ローラー(コロコロ)がけ動画マニュアル & オンラインセミナー
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